カラーコンタクトレンズの効果と意外な危険性

雑感

舞台用メイクにプラスして私が時々利用するカラーコンタクトレンズについての独り言です。美容の問題ではなく、いえ、美容のためもあるかもしれませんが、着けると何だかシャキッとして、あら不思議、顔から疲れが消えたような気がするのです。日々のちょとしたイライラも、まるでなかったことのように…。鏡ばかり眺めて過ごしているわけではないですよ。それなのに、私自身が自分の表情に騙されてポジティブな気持ちで活動できるのです。だから、もう駄目だという時にはこっそり使ってしまうのですが、同居家族は私がカラーコンタクトレンズを着けていることにはほぼ気付きません。

ところが、困るのは翌日なのです。家族は一日中機嫌が悪く、「お前何喧嘩売ってんねん?」と言わんばかりです。どうやらカラーコンタクトレンズを外して元の目の大きさに戻ると、小さな目を攻撃的なものと警戒する動物の本能から、表情が怒っているように見えてしまうらしいのです。全然怒ってなんかいないのに、こんなに騙されるものだとは!せめて毎日顔を合わせる家族には「カラーコンタクトレンズ着けているよ」とお知らせしておくべきなのかもしれません。

芸術の受け止め方も人それぞれ、その時によって様々ですね。同じものを同時に同じ角度から見ることは出来ませんから、同じように感じましょうというのも無理難題です。人は皆同じ世界を違う角度から眺め、それぞれの知識を蓄えていくのですから、皆違って当たり前ですね。子どもの頃はそれがよくわからなくて、悩んだ末、私は多様な考え方が認められていると思われるイギリス留学に飛び出して行ったのでした。コロナ禍で一人の時間ばかりになっている人も多いかと思います。自分と向き合える時間は貴重、ですが、他人と顔を合わせてお喋りしたり芸術を共有したりする時間は掛けがえのないものだと痛感するこの頃です。

岩渕

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河野泰幸

クラリネット奏者。

京都市立堀川高等学校音楽科、東京藝術大学音楽学部器楽科を経て、シュトゥットガルト音楽演劇大学大学院修了。

在独中、リューベック歌劇場、プフォルツハイム市立劇場のクラリネット奏者として研鑽を積む。第10回京都芸術祭で京都市長賞受賞。

Trio Rintonareでのコンサートが評価され青山財団より2008年度バロックザール賞受賞。札幌音楽家協議会会員。

現在、札幌大谷大学芸術学部音楽学科准教授、札幌大谷高校音楽科非常勤講師。2015年より札幌在住。

詳細、過去の演奏会はこちらをご覧ください。

岩渕晴子

ヴァイオリニスト

京都市立堀川高校音楽科を卒業後、奨学生として英国王立音楽院Royal Academy of Music(ロンドン)に留学。音楽学士号BMus、教師資格LRAM、および大学院演奏ディプロマPGDip取得。

ブリストル大聖堂(イギリス)、エネスク・バルトークホール(ルーマニア)、青山音楽記念館バロックザール(京都)等にてリサイタル開催。

室内楽演奏会「ロンドン~室内楽の散歩道」「0歳からのファミリーコンサート」等主宰。イザイの無伴奏ソナタ全6曲、ヴァイオリン小品集の2枚のCD録音。国内外のオーケストラと共演を重ね、2010年いずみホール(大阪)にてモーツァルト室内管弦楽団と、2013年ルーマニアにてハーモニアス室内管弦楽団と、2014年及び2018年オラデア音楽祭(ルーマニア)にてオラデアフィルハーモニーと協奏曲共演。

兵庫芸術文化センター管弦楽団第1期コアメンバー、ヤマハなんばセンターヴァイオリン講師、ヤマハジュニア弦楽アンサンブルおよびオーケストラジュニア講師を経て、2015年より札幌市に拠点を置く。独奏、室内楽、オーケストラ奏者として演奏活動を行い、2019年ザ・ルーテルホール共催による企画ミュージック・トゥモーロ―ではピアノの岡本孝慈氏と共にブラームスのクラリネット・ソナタ(作曲家自身の編曲によるヴァイオリン版)を取り上げた。

詳細と過去の演奏会、動画はこちらをご覧ください。

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