【終演】お昼の音楽サロン《ピアノとヴァイオリンで辿るモーツァルトの生涯Vol.1》

終演

道新文化センターさっぽろ東急教室(さっぽろ東急百貨店10階)で開催される後山美菜子先生の講座《お昼の音楽サロン》は、毎月第2月曜日の正午から1時間の親しみやすいレクチャーコンサートです。

この度、長期計画のシリーズ《ピアノとヴァイオリンで辿るモーツァルトの生涯》にゲスト出演させていただけることになり、その第1回目が12月9日に開催されました。

5歳の神童モーツァルトによるピアノ曲K.1のメヌエットに始まり、父レオポルト•モーツァルトの作品、ヴァイオリンの入る作品としては最初に書かれたといわれるメヌエットを含むK.6のソナタから抜粋で、そしてピアノソナタ第1番K.279(189d)、ヴァイオリン協奏曲第3番K.216より第1楽章というプログラムでした。

幼いモーツァルトの作品は演奏される機会がとても少ないですが、弾いてみるとアンサンブルがとても楽しく、これから発展していく深い芸術の芽がたくさんあり、旅先でスポンジのように技を吸収していく過程も見えてきて、感嘆するばかりです。トークも盛り上がるので、短い時間で取り上げられる作品は僅かですが、もっと弾きたい!もっと聴いてほしい!という想いが強くなりました。また近いうちにたくさん取り上げたいと思います。

ピアノソナタは座ってゆっくり聴かせていただきましたが、アンサンブル曲と違って(ヴァイオリンだとモーツァルトのオリジナル作品はアンサンブルばかりなので)どこまでも自由に広がっていく独奏曲の世界に惹き込まれました。

ヴァイオリン協奏曲は、若い頃の親しみやすい曲ということで何となくプログラムに入りましたが、第1番、第2番(今まで勉強したことはなかったのですが、とても爽やかで素敵!)から第3番へと、急に響きも曲想も豊かになって何だか神がかっているような、うまく響かせることができれば、音楽がどこまでも自由に羽ばたいていけるような印象を受けます。短期間でどんどん書き進められ、大人になってからは書かれなくなってしまいましたが、代わりに素晴らしいヴァイオリンソナタがたくさん生まれます。継続的に勉強させていただけるのがとても楽しみです。

来期は、1月に渡部美蕗さんのピアノによる《鳥獣音絵巻》、2月は新シリーズ《バッハ 無伴奏ヴァイオリンを巡って》を私が担当させていただき、3月はバリトンの小野寺陸さんと後山先生による《愛する人への歌》です。次回のモーツァルトシリーズは春頃に…。ヴァラエティに富んだ本講座(3ヶ月毎に受付)については、札幌道新文化センターさっぽろ東急教室📞011-211-2730にお問い合わせください。

(岩渕)

 

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河野泰幸

クラリネット奏者。

京都市立堀川高等学校音楽科、東京藝術大学音楽学部器楽科を経て、シュトゥットガルト音楽演劇大学大学院修了。

在独中、リューベック歌劇場、プフォルツハイム市立劇場のクラリネット奏者として研鑽を積む。第10回京都芸術祭で京都市長賞受賞。

Trio Rintonareでのコンサートが評価され青山財団より2008年度バロックザール賞受賞。札幌音楽家協議会会員。

現在、札幌大谷大学芸術学部音楽学科准教授、札幌大谷高校音楽科非常勤講師。2015年より札幌在住。

詳細、過去の演奏会はこちらをご覧ください。

岩渕晴子

ヴァイオリニスト

京都市立堀川高校音楽科を卒業後、奨学生として英国王立音楽院Royal Academy of Music(ロンドン)に留学。音楽学士号BMus、教師資格LRAM、および大学院演奏ディプロマPGDip取得。

ブリストル大聖堂(イギリス)、エネスク・バルトークホール(ルーマニア)、青山音楽記念館バロックザール(京都)等にてリサイタル開催。

室内楽演奏会「ロンドン~室内楽の散歩道」「0歳からのファミリーコンサート」等主宰。イザイの無伴奏ソナタ全6曲、ヴァイオリン小品集の2枚のCD録音。国内外のオーケストラと共演を重ね、2010年いずみホール(大阪)にてモーツァルト室内管弦楽団と、2013年ルーマニアにてハーモニアス室内管弦楽団と、2014年及び2018年オラデア音楽祭(ルーマニア)にてオラデアフィルハーモニーと協奏曲共演。

兵庫芸術文化センター管弦楽団第1期コアメンバー、ヤマハなんばセンターヴァイオリン講師、ヤマハジュニア弦楽アンサンブルおよびオーケストラジュニア講師を経て、2015年より札幌市に拠点を置く。独奏、室内楽、オーケストラ奏者として演奏活動を行い、2019年ザ・ルーテルホール共催による企画ミュージック・トゥモーロ―ではピアノの岡本孝慈氏と共にブラームスのクラリネット・ソナタ(作曲家自身の編曲によるヴァイオリン版)を取り上げた。

詳細と過去の演奏会、動画はこちらをご覧ください。

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